ニンテンドー3DSシリーズを子供に与える場合、どんなことに注意すればいいのでしょうか?
特に「ニンテンドー2DS」は、小さい子供が対象となっていますので、あそばせる時には親や保護者が設定を見てあげる必要があるのではないか?と感じています。
「Newニンテンドー3DS」や「LL」が付く機種も、同じく3DSシリーズです。
このページでは、3DSシリーズを安全に使うためにどのような設定にすればよいのか?について考えてみましたので、「どうすればいいのか、よく分からない」という方も参考にどうぞ。
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昔はテレビゲームであそぶ子供に対しての親としての困ったことや心配事といえば、ゲームで長時間あそぶことで「外で遊ばなくなること」「勉強や手伝いをしなくなること」「目が悪くなること」「ゲームに依存してしまうこと」などでした。
今の時代でもその悩みは同じだと思いますが、現在のゲーム機はインターネットに接続することが当たり前になり、新たな心配事が出てきています。
たとえば、有害な情報を見ることができたり、個人情報がもれたり、知らない人と交流することができること、などです。
パソコンやスマホであればこうした危険性は、ある程度認知されていて、ユーザーも注意する傾向にあります。ところが、ゲーム機は「ゲームであそぶもの」であって、インターネットに接続するときには注意が必要という認識があまりないことが多いようです。
ゲーム機のユーザーには多くの「子供」が含まれているので、保護者がこのようなことをリスクと認識するのであれば、ゲーム機の設定を確認して子供を守ってあげる必要があるのではないかと思います。
しかし、すべての親や保護者がゲーム機の操作が得意なわけではないので、「よく分からないから何もしていない」「設定はすべて子供にまかせている」ということもあるかと思います。むしろ子供のほうが操作や仕組みを良く知っているかもしれません。
ここでは、なるべく分かりやすいように、子供がニンテンドー3DSや2DSを安全に使うための設定方法を書いてみました。
一つの提案ですので個人的な見解も含まれています。また、このような設定をすれば万全ということではありませんのでご注意ください。
このページを参考にしていただく場合は、子供の3DSの使用方法や個々の環境などを考慮して設定していただくことをおすすめします。できれば使い方やあそび方などを子供と一緒に話し合って決めるのが一番いい方法だと思います。
ゲーム機が本来の「楽しむ」機器であって欲しいなと思っています。
【ニンテンドー3DSはゲーム以外に何ができるのか?】
ニンテンドー3DSは携帯型ゲーム機ですが、ゲーム以外にもいろいろなことができます。
3DSを使って何ができるのでしょうか?
・ゲーム(パッケージ版)
・ゲーム(ダウンロード版)
・インターネットでゲームの購入。
・ウェブページ(ホームページ)を見る。
・動画を見る。
・カメラで写真を撮る。
・カメラで動画を撮る。
・音声を録音する。
・自分の似顔絵のキャラが作れる。
・そのキャラで見知らぬ人と交流ができる。
・音楽を聴く。
・電子書籍を見る。
・3DS本体同士で直接通信ができる。
・・・などなど、パソコンやスマホのようにたくさんの機能があります。
ただのゲーム機ではなくて、すでに情報端末となっていますね。
さらにインターネットに接続して本体を更新したり、ソフトを追加することによって出来ることが増えていきます。任天堂もいろいろなサービスを拡充しています。
これらのサービスは任天堂が行っているサービスであり、本来は魅力的で楽しいものです。
【親としての心配な点?】
ここで、親として心配となるのは主に次の点ではないでしょうか。
(お金を使うこと)
・ゲームをインターネット経由で自由に買うことができる。
親の知らないところでお金が使われてしまうのではないかという心配。
(有害情報への接触)
・インターネットでウェブページ(ホームページ)を見ることができる。
パソコンと同じように、検索すれば何でも表示されます。
・動画が見られる。
3DSでYouTubeやHuluなどが見られるので、子供には不適切な動画もあります。
(個人情報漏洩や見知らぬ人との接触)
・見知らぬ人と交流ができる。
純粋にゲーム情報の交流だけならいいのですが、個人情報がもれたり、リアルの世界で人と会うということも実際に起こっています。
これらの心配なことを「保護者による使用制限」という3DSの機能で制限することができます。
【保護者による使用制限機能】
3DSではいろいろな機能を、ユーザーが(保護者が)選択して制限することができるようになっています。
「保護者による使用制限」を設定することによって、単純にゲームだけをするための「ゲーム機」に近づけることができます。
保護者による使用制限の設定方法
各項目についての説明とおススメの設定をご紹介します。
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【保護者による使用制限のおススメ設定】
設定できる項目とその内容について
3DSの使用制限できる項目はいくつかありますが「制限する項目・制限しない項目はどれにすればよいか?」については、基本的には保護者の方が子供への影響を考えて設定をする必要があります。
ここでは、3DSをゲーム機として使いゲームであそぶことを主眼にした、おススメの設定をご紹介します。(ただし個人的な見解であることはご理解ください。)
・年齢制限
[制限する]
ゲームの中にも暴力的な表現を使ったものなどがあります。ゲームごとに年齢制限が決められているので、これを設定しておくと制限されたゲームは起動できません。
・インターネットブラウザの使用
[制限する]
インターネットブラウザ自体を使うことができないようにします。
インターネットはゲーム情報を得ることにも使えますが、ゲームであそぶことだけを考えて、ここでは制限することをおススメしています。
この項目を制限しないでインターネットを使える状態にして、有害サイトだけをブロックするフィルターをかけることもできます。
「i-フィルター for ニンテンドー3DS」という無料のサービスです。
・ニンテンドーeショップでの購入
[制限する]
3DSでは、クレジットカードや電子マネー(Edy、Suicaなど)を使ってゲームを購入することができます。この機能を制限することで、3DSでお金が使われることを防止できます。
・3D映像の表示
[制限する]
6歳以下の子供は、「3D映像が視覚の発達に影響を及ぼす可能性がある」らしいので使用しないほうがよいと思います。(医学的に証明されているわけではありませんが・・。)
2Dの映像でもゲームは充分楽しめます。大人の私でも目が疲れるのであまり3Dは使っていません。
・Miiverseの使用
[制限する]
MiiverseはMiiという自分のキャラを使って交流ができる機能です。子供がその意味を理解できないうちは制限したほうが良いでしょう。
・写真や画像・音声・動画・長文テキストの送受信
[制限する]
任天堂のHPにも書いてありますが、写真・画像・テキストなどは個人情報を含む可能性があるので制限したほうが良いでしょう。
・他のユーザーとのインターネット通信
[状況よって判断する]
インターネット対戦はゲームによっては楽しい要素のひとつであることがあります。ただインターネットを通じて知らない人と交流することでもあるので、判断が難しいところです。分からなくて迷ったら制限してもいいと思います。
・他のユーザーとのすれちがい通信
[状況よって判断する]
すれちがい通信は、ゲームによっては楽しめる要素となる場合があります。
たとえば妖怪ウォッチでは、他のユーザーの妖怪が自分の3DSにやってきて戦うことができるのです。これによりゲームの面白さが広がります。
すれちがい通信は、インターネットに接続するわけではなく、3DSの本体同士の通信なので使用する選択肢もありだと思います。分からなくて迷ったら制限してもいいと思います。
・フレンドの登録
[制限する]
フレンドの登録をすると、登録したユーザーの状況が分かるようになります。子供がその意味を理解できないうちは制限したほうが良いでしょう。また、知らない人は絶対にフレンド登録してはいけません。
・DSダウンロードプレイの使用
[状況よって判断する]
これもすれちがい通信と同じく、インターネットに接続するわけではなく、3DS本体同士の通信を使います。ゲームソフトを持っている3DSからゲームソフトを持っていない3DSに一時的にソフトを配信して一緒に遊べるようにする機能です。使用する選択肢もありだと思います。
・配信動画の視聴
[制限する]
3DSをゲーム機として使うのであれば、動画は制限しても良いでしょう。ただしこの項目を制限しても全年齢対象の動画(任天堂によるゲーム紹介映像など)は見ることができます。
YouTubeやHuluなどの動画は起動が制限されます。
3つの項目は[状況によって判断する]としました。
ゲーム性に関わる項目なので、子供の成長度合いや友達との遊び方によって変わってくると思います。
初めはすべて制限しておいて、ルールを決めて徐々に解除するというのも一つの方法です。
【ニンテンドー3DSの暗証番号】
ニンテンドー3DS本体のパスワードは「暗証番号」と呼ばれる4ケタの数字です。
この数字が分かると保護者による使用制限をした設定の解除ができるので、絶対に子供に分からないようにする必要があります。
誕生日や電話番号などの連想しやすい番号や「0000」「1234」などの単純な番号はさけるべきです。自分にしか分からない番号を暗証番号に設定するのが安全です。
また、暗証番号を忘れた時のために「ひみつの質問」を設定しますので、これも自分だけが分かる答えにする必要があります。
ただ、数字は「0000」~「9999」の範囲なので、理論的には最大で1万回の総当りをすればパスワードを解除できてしまう仕組みですね。
そこで実際にパスワード解除が可能かどうか試してみました。
まず暗証番号を3回まちがえると、ひみつの質問の画面になります。ひみつの質問をキャンセルすると、また設定画面に戻り、再び暗証番号を入れることができます。
つまり一度のターンで3つの暗証番号を試すことができます。何度まちがえてもやり直しができるようです。
これで「0000」~「0100」までの100個の暗証番号を入力するのに約10分でした。ただし単純作業を集中してやる必要があります。1時間では500個くらいの番号を入力することができそうです。
やるかやらないかは別にして、時間をかければ、いつかは暗証番号を当てることができる仕組みです。
では、それを防ぐにはどうすればいいのでしょうか?
方法としては、時々でいいので暗証番号を変える、3DSの設定状況を確認する、子供の3DSの使い方を確認するなど、ある程度の関心をもって接することで、3DSの制限機能を有効に生かすことができると思います。
なお自分で3DSのパスワード(暗証番号)を忘れてしまったときは、こちらのページに対処方法が書いてありますのでご覧ください。
【自動配信機能について】
保護者による制限をしても、自動配信の機能は制限されません。
「いつの間に通信」という自動配信の機能を設定すると、無料ソフトや体験版ソフトの紹介などが自動で届きます。
これは特にリスクのある機能ではないのですが、子供に必要以上の情報を与えたくない場合は配信しない設定をおススメします。
(いつの間に通信を受信しない設定方法)
ホーム画面の「本体設定」
→「インターネット設定」
→「いつの間に通信」
→「受信しない」
(参考)
ニンテンドー3DSの通信機能について(任天堂HP)
http://www.nintendo.co.jp/support/3ds/network_icon.html
【ニンテンドーネットワークIDについて】
ニンテンドーネットワークIDを登録するかしないか?についてはこちらのページをご覧ください。
登録するかしないかはユーザーが決められます。
3DSを単純にゲーム機として使うのならば、登録しなくても良いと思います。
ニンテンドーネットワークIDは便利なところもあるのですが、仕組みがやや複雑でもありますので興味のある方は、こちらのページにまとめてありますので参考にしてください。
【結局どうすればよいのか?】
結局どうすればよいのか?は、親の考え方、子供との関係、友達との遊び方などを考慮しながらによるところが大きいと思います。
すべて制限するのも一つですし、まったく制限しないのも一つです。
小さい子供は誤操作を防ぐために制限を掛けて守ってあげる必要があるでしょう。逆に保護者の考え方によっては「情報化社会でこれくらいの端末は使いこなしておいたほうがいい」と思うのならば、制限を掛けないで自分で考えさせるという人もいるでしょう。
どうしたらよいか分からなければ、このページを参考にしていただいて、おススメした保護者による制限を設定すれば、3DSをある程度安全に使うことができます。
だだし3DSの制限機能は一つの手法ではありますが、「本気で解除しようと思えば手段はある」ということは認識しておいたほうがいいかもしれません。
パソコンやスマホでもそうですが絶対の安全というのはありませんので、理想を言えば「機械の制限」と「親子のコミュニケーション」の両立で安全性が高まるのではないかと思います。
いろいろな機能が充実した反面でこのようなリスクも考えなければならないゲーム機ですが、ファミコン時代からは想像もつかないような高機能端末になっています。便利なのか不便なのか考えさせられるところがありますね。
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